小学校の教育環境のあり方

更新日:2023年06月22日

小学校の教育環境のあり方について

小学校の教育環境のあり方についての検討経緯

検討経緯等につきましては以下の資料をご覧ください。

○小学校適正規模及び適正配置に係る基本方針 NEW

○小学校全体児童数の推移 

 

小学校の教育に関するアンケート結果

 山ノ内町教育委員会では、少子化時代を迎え以前から課題となっています小学校教育のあり方について、小学校の統廃合を含めて小学生以下の子どもを持つ保護者がどのような考えをお持ちかを知るためアンケート調査を行いました。同様のアンケートは平成17年にも行いましたが、今回は前回のアンケート項目に5項目を加え、計9項目で実施しました。  結果についてお知らせします。

 

調査概要

1.アンケート実施時期 平成25年6月下旬から7月10日 2.対象者乳幼児から小学校6年生(H13.4.2~H25.4.1生まれの子)の子を持つ保護者 3.対象児童数 1,034人 4.対象家庭数 655世帯 5.アンケート提出数 524世帯 6.回収率 80.0パーセント (参考:H17アンケート調査回収率65.5%)

 

 平成17年調査は小学校保護者のみの対象でしたが、今回は乳幼児から小学校6年生までの保護者655世帯対象にアンケートをし、524世帯(東部244、南部129、西部103、北部45、未記入3)から回答をいただきました。回収率は80%(前回65.5%)でした。昨年度小学校の統合について教育委員会から提案をし、懇談会も開催したことや学力問題、いじめ・不登校問題など教育問題への関心が高いことから回収率が高くなったと考えられます。

 

アンケート項目

問1 あなたは小学校にどのような教育をのぞみますか。特にのぞまれる項目(3つまで)に○をしてください。(複数回答)

問1グラフ

  「基礎的基本的な学力を伸ばす教育」「思いやりなどの心を育てる教育」が多数です。また「学ぶ意欲が高まる教育」「マナーや社会のルールを身につけさせる教育」「表現力やコミュニケーション能力」についても高い比率となり、近年の子どもたちを取り巻く情勢やグローバル社会に生きるための、保護者や社会の要請が反映されているものと思われます。この項目では地区ごとに大きな差異はありませんでした。

 

問2 小学生にとって、大事な教育環境はどのようなものとお考えですか。当てはまる項目(3つまで)に○をしてください。(複数回答)

問2グラフ

 各地区共通して「教師の熱意指導力」「安心して生活できる学級」「一人ひとりの能力に応じた教育」が多数でした。地域の差異として「4.学校学級の規模的環境」が北部地区で40%を超えており、これは少子化問題に切実である保護者の気持ちの表れではないかと思われます。

 

問3 今、通っている学校またはこれから入学する学校について、満足していることは何ですか。(複数に○可):(複数回答)

問3グラフ

 満足度では、全体的に「体育館、グランドの広さ」「先生方が熱心」「学級の人数が適切」が上位を占めています。地域の差異として南部地区で「校舎全体が安全に整えられている」の比率が大きく、町内では一番新しい校舎でありスペースの大きさや材料に安心感があるのではと思われます。一方、北部地区で平成17年のアンケートでは42%であった「6.学級の人数が適切で一人ひとりに目が行き届くように配慮されている」は、今回10%でありました。

 

問4 今、通っている学校またはこれから入学する学校について、不満に思うことは何ですか。(複数○可)

問4グラフ

 全体的には「特にない」が多数であり、地域の差異が見られたものでは北部地区で「校舎施設設備の老朽化」、「学級人数が少なくなって教育効果が上がらないのでは」と心配をされている保護者が多くなっています。また北部地区の「学級の人数が少なくなって…」は前回20%でしたが今回は約67%と高くなりました。

 

問5 現在、長野県の小学校では、国の基準である1クラス40人を下回る1クラス35人を基準としてクラス編制がされています。その結果、町の小学校ではすべての学級が30人以下(平均18.9人)となっています。このことについて、どう思われますか。

(1つだけに○)

問5グラフ

 問5は、長野県で行われている30人規模学級についてどう思われるかを聞いたものです。40人学級に対して30人規模の学級がよいという回答がどの地区でも比率が高くなりました。特に東部では「大変有効である」という回答が59%と高く、今より少人数学級を望んでいることが伺われます。単純比較はできませんが、平成17年度調査時点では東小で74%であったものが59%となったことは、一クラスの人数が30名以下となっている現状から減ったのではないかと思われます。

 

問6 少子化により10人以下の学級が出てきています。更に進んで、1年生・2年生など連学年の合計が8人以下(国基準は16人)になりますと、1・2年生合同で授業をする複式学級になります。このことについて、どう思われますか。(1つだけに○)

問6グラフ

 問6は、「複式学級についてどう考えるか」を質問したものです。町全体では、「複式学級の教育効果を考えると学校統廃合もやむを得ない」が42%と高く、次いで「現在の学校で地域と密着した教育を」が22%でした。ついで「少人数ではなく適正規模の教育を」が19%、「特に問題を感じない」が13%でした。北部では3.4.の合計が80%と高く、学級人数の適正化について統廃合も含めて対策を求める声が多いと思われます。全体的には「複式学級を避けるために学校統廃合もやむを得ない」という考えが多くなっています。特に北部地区では「複式を避けて学校統合を」という比率が55%と他地区に比べて高くなっています。

 

問7 通う学校は、市町村が通学区を定め、指定することになっています。しかし、市町村によっては就学校指定の弾力化(通う学校を家庭で選択することができる)が行われています。このことについて、どう思われますか。(1つに○)

問7グラフ

 問7は「通学区の弾力化について」聞いたものです。全町では通学区の弾力化には賛成だが、いますぐに変えることについては考えていない保護者が48%と多いことがうかがえます。一方、地域で育てることが大事なので弾力化には反対という声も24%あります。地区ごとに見たときに、北部地区では通学区の弾力化を是非実施してほしいという割合も他地区に比べると高くなっています。平成17年度のアンケートと比べると、「弾力化を是非実施してほしい」の割合が、2.5%から29%と増加となっています。このことも北部地区での少子化が深刻という危機感の表れの一つだと考えられます。

 

問8  教育委員会では、1学級20~30人程度で、1学年2学級以上の規模が望ましい姿と考えていますが、あなたはどうお考えですか。(1つだけに○)

問8グラフ

 問8は、町教育委員会で「適正規模の学級人数を20から30人、1学年2学級以上が望ましいと考えたこと」について考えを聞いたものです。全町では「1学年複数学級が望ましい」が61%、「1学年1学級でよい」が27%でした。地区別では、東部と北部では1学年複数学級への意向が大きく、それぞれ、78%、53%であり、南部、西部はそれぞれ43%、46%となっています。また、「1学年1学級で良い」の地区別では、東部14%、南部41%、西部37%、北部35%でした。

 

問9 平成31年度小学校入学児童は、全町で56名が見込まれます。町教育委員会では、「28年度4小学校を1校に統合したい」と昨年度提案して、ご意見を伺ってきました。あなたはどうすべきとお考えですか。 

問9(1)当面(5年以内に)どうすることがよいとお考えですか。(1つだけに○)

問9の1グラフ

 問9は「28年度一校統合」という昨年度教育委員会で提案した案について、当面(5年以内)、将来(6年以上先)に分けて質問したものです。

 問9-1「当面」では、全町の割合は「段階的に統合することがよい」が43%、次いで「一校統合がよい」が32%でした。北部地区では「一校統合」が51%と半数を超えていますが、東、南、西地区では段階的統合をという意見が多くなっています。

 

問9(2)将来(6年以上先)はどうすることがよいとお考えですか。(1つだけに○)問9(2)グラフ

 問9-2「将来は」では、全町では50%が一校統合という意見でした。地区別では、東部、北部地区では一校統合が過半数となっています。

 

 問9から、「当面」も「将来的」にも何らかの形で統合した方がよいという意見が多いと言えますが、一括4校統合、段階的な統合については意見が分かれています。

 

問10は、問9で「4小学校を一校に統合した方がよい」と回答された方に、場所や時期、方法について自由記述をしていただきました。

回答していただいた数が非常に多く、内容も多岐にわたっていますので今後の参考にしていきたいと考えています。

概略は次のとおりです。

場所 「新たな場所を選定してほしい」「今ある校舎を活用してほしい」「中学校の校舎を活用できないか」という意見に分かれています。
時期 「なるべく早くしたほうがよい」「段階を踏んで将来は一校にしてほしい」「複式学級ができる前に」という意見が目立ちました。
方法 「中学校と連携ができやすいように」「小中一貫校に」「時間をかけて検討してほしい」「遠距離通学のバス」「事前交流学習を」
その他 「具体的なイメージを示してほしい」「一刻も早く統合してほしい」

 

問11は「段階的に統合することがよい」とお答えになった方に、場所、時期、方法について具体的にお聞きしたものです。

概略は次のとおりです。

場所 「最終的には新しい校舎を建設してほしい」「段階的に北小と西小が統合して」「今ある校舎を活用するにしても安全性、立地の条件、交通の利便さなど考慮」
時期 「北小学校の複式学級は避けるべきだ」「段階的に様子を見てほしい」「いきなり4小統合は避けたい」などの意見がありました。

 

 問12は「山ノ内町の小学校教育への提言を」お聞きしました。

 統合問題だけでなく、「特色ある教育を求める声」「地域や家庭教育の充実」「地域に密着した教育を」「学校は地域のシンボル」「スキー教育について」「少子化対策を」など多岐にわたってご意見をいただきました。

 

 

 今回のアンケートで、保護者の皆さんが真剣に子どもたちの教育を考えてくださっていることが改めてはっきりしました。統合問題についてはこのアンケート、さらに一般町民から抽出するアンケート調査をもとに慎重に教育委員会で協議・検討していきたいと考えています。

 

一般町民アンケート調査結果

 

 昨年11月に町行政統計調査員の皆様に調査協力をいただき実施しました標記のアンケートの集計ができましたので、以下のとおりお知らせします。
今後は、皆さんからいただきましたご意見等を参考に小学校の統廃合問題を含む小学校教育について、さらに議論を深めてまいります。

 

 

 

 

 

 

この記事に関するお問い合わせ先

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